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2023年2月現在の日本技術士会正会員構成 
 
 6万番台以降を現役世代とすると、約4万人(登録技術士の約半分)が現役世代。このうち日本技術士会正会員(理事選挙の選挙権がある)は1/5の約8千人
公的権利が得られて、現役時代にその恩恵が受けられる世代は、若い管理職まで入れると約5万人。

5万人の技術士が公的権利を得れば、技術士の社会的地位は必然的に向上します
 
 日本技術士会会員は、1団体(企業)から1名しか会員がいない個人事業主規模が76%、20人以下の中小企業が99%です。
正会員の人数では、
20人/団体以下の組織が79%の構成率となっています。
この層が、明確な意思表示をすれば、
技術士の公的権利、ひいては日本技術士会の悲願である業務独占権という法的権利に道が開けます。

 
 日本技術士会正会員の中で、建設部門は最大勢力ですが、当然他の部門の技術士もこの資格によって何らかの公的権利を得ることが重要です。
技術士のなかで建設部門だけは、公共事業入札において有利な扱いを受けられていますが、
他部門にもそういう公的権利があってよいはずです。

最新の技術士制度に関する文科省の考え方技術士制度改革に関する論点整理;平成31年1月8日
  【日本技術士会が考えること】
・活用の促進
・他の国家資格との関係性の明確化
・資質能力と活用方法
・更新制度導入制度の提言

【文科省が考えること】
・国際的なエンジニア資格の相互承認


分科会委員名簿

 
 各国のエンジニアリング資格との比較表の中から重要な部分を抜粋

  現在特に力を入れて取り組まれていることは、技術士を国際的に通用するエンジニアリング資格にしたいとということ。このため、各国のエンジニアリング資格を調査し、日本の技術士資格との差異を明らかにしている。
日本の技術士資格の4大課題!
(国際通用性の確保)
1)名簿が非公開!
2)更新制度がない!
3)活用度(業務独占権)が低い!
4)社会の認知度が低い
 
第39回技術士分科会における主な発言(平成31年1月8日)

※他国との比較表の「資格の活用度」の欄に業務独占の有無が書かれているので、「活用≒業務独占」と読めます!

 
※技術士制度ができて60年以上経過しているにもかかわらず、いまだに「知られていない」が話題になっています!
これは「知られるための努力」の方向性が間違っていることを意味します


※技術士分科会の委員の方は、業務独占(資格の活用促進)に関して否定的ではないようです!
 
 技術士制度改革に対して最も影響力を持つ勢力は、技術士会会員で、中小零細個人事業主の技術士
 
2016年の集計;名簿に掲載していない会員も多く存在する
 技術士約9万人の中で、理事投票権を持つ日本技術士会会員は1万5千人程度です。率にして15%強。

技術士のほんの一部しか加入していない日本技術士会の会員が、文科省の技術士分科会で「今後の技術士のあり方」を検討する委員会に人を送り出しています。

送り出す人を決める1万5千人のうち、ひとつの組織から5名以下の会員しか加入していない中小零細個人企業が組織比率で97%を占め、人数比では67%を占める一大勢力です。

ひとつの組織から100人以上の会員を入会させている大企業は、組織比率では0.1%、人数では10%弱です。

理事の多くは、大きな企業出身者が占めていますが、意思決定に一番力を持っている勢力はその方々の出身企業ではありません。圧倒的に中小零細個人企業の方のもつ票数のほうが多いのです。

実現して欲しい公約を掲げる人に、票数で力を与えられるのは、大組織に属する会員ではなく中小零細個人事業主の日本技術士会会員なのです!

日本の技術士の命運は、中小零細個人事業主に属する技術士が握っているのです!
 
 日本技術士会を創った方々は業務独占権の獲得に向けて奔走していました
技術士資格を業務独占資格とすることは、日本技術士会の悲願と言われています。沢井実(2012)の”戦後日本における技術士の誕生”p.21や、日本技術士会五十周年記念誌(2001)p.18には、第3代日本技術士会会長 平山復二郎氏が奔走されていたことなどが記載されています。

●沢井実(2012);戦後日本における技術士の誕生より
「昭和32 年頃のことであった。その頃平山先生は,技術士法国会審議に参考人として国会に出席されていた。同じ頃,私は日本建設機械化協会のある会合に出席していた。その時,突然に平山先生が入ってこられ,『駄目であった。自由競争で行くより仕方ない。』と前後の説明もなくいきなり話された。その時意味はよく判らなかった,言葉の前半は今日でいうと“技術士の職業の独占は否決された”と同じになる」(芳野重正「創設時のエピソード」,前掲『日本技術士会創立五十周年記念誌』15 頁)といった指摘からもうかがえるように,技術士資格を名称独占にとどめるのか,業務独占とするのかは決定的な問題であった。

●日本技術士会五十周年記念誌(2001)より
「技術士の業務内容を法定するに際し、その業務を特権業務とせず、単に名称の独占にとどめるとした点については、将来に希望をつなぐため、衆議院本会議で可決された直後、昭和32年4月、技術士法の速やかな制定を求める要望書が日本技術士会から出されたが、同要望書の中に、技術士法案の問題点として、法案の成立施行後、技術士が各技術分野に渡り充実強化を見た時に、本法案を改正して、技術士に独占業務を付与することを強調している。」

●元科学技術庁長官山東昭子氏;月刊技術士2014年1月号の会長対談より
技術士資格は名称独占にとどまり、業務独占ではありませんので技術士の活用はたやすくない状況」と吉田会長(当時)との対談の中でおっしゃっています。
(山東昭子議員は、与党技術士議員連盟の会長をされています)
  【参考文献】

   日本技術士会五十周年記念誌(2001)より

1.「日本技術士会創立五十周年記念誌」、平成13年6月15日発行

2.沢井実(2012);”戦後日本における技術士の誕生”、大阪大学経済学. 61(4) P.1-P.25

3.パシフィックコンサルタンツを創った人々 平山復二郎 

4.月刊技術士2014年1月号、新春記念特別企画 会長対談(吉田会長と山東昭子氏)
   
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千昇会 代表 太田英将(応用理学・建設・森林・総合技術監理部門)
連絡先 kouno-ouen@risk-lab.net
 
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